各駅停車







「紅さつま」は安定した美味しさをキープしてる、いわば優等生だろうか。
毎年全国でも栽培面積も収量も増加しているさつまいもではあるけど。

もちろん、薩摩の芋っていうだけあって、鹿児島を中心とした南九州がやっぱりレベルが高い。
気候も、土も温度も栽培方法も、ここがベストなんだろう。
優等生の紅さつまなんかは、まぁハズレがない。
ま、選ばれた品行方正の優等生だからね。









11月も下旬になると、ここ熊本の産地では霜が降りる。
サラっと軽い霜がやってくると臨戦態勢に入らなきゃいけない。
その後、ドンっと大きな霜がやってくると、こんなふうにさつまいものツルも枯れてくる。
なので、11月下旬から12月半ばあたりは、生産者は例年トップギアに入る。

土のめぐみ無農薬さつまいもの生産者も例外ではない。
まさにレッドゾーンで突っ走って、もうオーバーヒート気味だった。
そこへ、強引に行ってきた。
いや、でもね、こんなふうに無理矢理にでも行って仕事を止めて話を突っ込まなきゃ、ホントにぶっ倒れかねない。

頑張るのはわかる。
頑張りすぎる気持ちは知ってる。

それは、彼が今頑張らなきゃ、あとがないから。
それは、熊本の中でも・・・ ここだから。

201604160125、世界のすべてが変わってしまった、ここだから。







ここは立ち入り危険区域なんだけど、生産者の手伝いに入ったので。まぁ、ね。
ということで、ちょっとだけ撮影を。

ほら、後ろには全体が傾いていつ崩れてもおかしくない家が手付かずのまま。
彼の家の庭には、それでもかぼちゃが大きく実ってる。
いろいろとここで見てきたんだろうね、悲喜こもごもを。
誰が植えたわけでもなく、誰が育てたわけでもない。
ただ、生き抜くっていうことを必死で貫いてる 万次郎かぼちゃ。

ゆっくり、少しずつ。
各駅停車のように。




201604160125、世界のすべてが変わってしまいました。
2016416日午前125分、世界が崩れてしまった。







ほとんどあの日のまま、あの時間のまま、止まった空間。
真ん中に見えるアンパンマンのすべり台… ちょっと、あれはヤバい。
もう どうしようもできない部屋の中。
住めもしないし、基本的に立ち入りはNG。

こんな状況は、今までずっとオープンにすることはなかったけれど、コソっと一枚だけアップ。
(何ヶ月も 現場で 何百枚も撮ってきたけど、自分自身の記録としてだけ残しておきます)

あの熊本大地震での悲惨で凄惨な現場は、イヤっちゅーほどマスコミが流してるし。
さらに加えて、ことさら俺がここでアピらなくてもいいと思ってね。
ただ、もう今年もあと何時間だけなので、本当の現場を伝えておきます。
テレビやネットなどの報道がほぼ消えて、潮を引くように一斉になくなってきたから、のタイミング。

復旧?
 5年や6年の話じゃない、10年単位だろうね。
復興?
 もう一度ゼロからスタートして、各駅停車です。



でもね、そうやってきたんですよ、俺が知ってる熊本の生産者は。
自然と向き合い、おひさまに感謝して、ゆっくりと駅を辿ってきた。

よく考えたら、土のめぐみこそ各駅停車でここまで来たんだよな。
正直なところ、旅の途中で特急列車に乗せられかけたことはあった。
自分の意志じゃなく、神輿に担がれて、最先端のビジネス特急車。
それは、肘掛けが大きくて足も目一杯伸ばせるような豪華な革のシートだったんだろう。
乗り心地よくイッキにすっ飛ばして行けるカッコいい旅になっただろう。

ただ、降りれない。

気に入った駅でふと降りて、人とふれあい美味しいものを食べて、風に吹かれて自由に歩いていく。
…なんてことができないなら、特急列車なんて俺は乗らなくていい。
ゆっくりでいい。
カッコ悪くてもいい。
”ビジネスとはこうあるべき” というお手本とはまるで違ってても全然いい。
俺を特急列車に乗せないでくれ。
土のめぐみは各駅停車がいいわ。
アホ言いながら、ハラから笑いながら、ズッコケながら、感動して泣きながら、大好きな人たちと一緒にゆっくりと駅を辿っていきたいんよ。


あ、話が脱線したね。
各駅停車は脱線しないよ(笑)








収穫した 無農薬さつまいもを貯蔵する蔵。
キュアリングして、さらにステージを一歩ずつ上がっていきます。
それこそ各駅停車でね。







大切なご縁をいただいて、大阪からお客さまをご案内しました。
(電話で熱く話しをしていたら、なんと数日ですっ飛んで来てくれました)

黄金千貫自体がレアなんだけど、その中でもこれだけのレベルはまずない。
さらにこれがすべて何十年も続いている無農薬栽培の作品。







黄金千貫は、白いさつまいもで、基本的に大きくて無骨なヤツ。
紅さつまのようにスマートな優等生じゃないし、選ばれたエリートじゃない。
栽培面積も多くないし、収量も決して豊かではない。いや、少ない。
いえば、劣等生かもしれない。
いわば、各駅停車

でも、とんでもないほどの世界を見せてくれるんよ。コイツは。
特急列車では絶対にわからない、恐ろしいほどの味わいを産み出せる。


特に、ツブシ
そう、焼き芋や蒸し芋じゃなくて「潰す」んです。
スイーツやスープにすると、マジで驚愕の変貌を遂げるから。

それが、これ。





これは、土のめぐみの大切なお客さまが作ってくれたパウンドケーキ。
(東京からわざわざ送ってくださいました。本当にありがとう)

被災し、生きていることだけが奇跡の生産者の黄金千貫で。
無骨で劣等生だけど、各駅停車のゆっくりなヤツだけどね。

信じられないほど、深く深く、ほんまに奥深くうまかったなぁ…。
— ありがとう。







2016年、今年は濃かった。
今までにない、今まで経験したこともない世界をこの目で見てきた。
恐ろしく、光が見えず、音も色も匂いもない時間が覆い尽くしていた。
だから、一歩一歩ゆっくりとここまできた。


2016年、今年は熱かった。
これほどまでに応援が、声が、ぬくもりが染み入った1年はなかった。
心底信じ合える繫がりや、涙あふれるご縁をいただいた年になった。
だから、一歩一歩しっかり踏みしめてきた。



そして、
2017年、来年は一緒にいこう。
大切な人たちが笑ってる顔を、ずっとずっとずーーーっと見ていたい。
慌てず焦らずじっくりと、笑って楽しんで一緒に歩いていくつもりだから。
そう、一歩一歩まっすぐ。 各駅停車でね。




うん。  こんな顔でね。







2017年、一緒に乗っていきましょか。
ねっ。

各駅停車に。



— 来年もどうぞよろしく —
 




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